こんにちは。轄kエ翻訳事務所で論文翻訳を担当している平井と申します。
私たちはたくさんのプラスチックに囲まれて生活しています。プラスチックは軽くて水にも強く、いろいろな形にできて、しかも腐らないという、とても便利な材料です。その使いはじめは、昭和20年代半ばに登場したビニール(vinyl)になります。ビニールは新しい材料としてもてはやされ、レインコート、風呂敷、ハンドバックなどとして製品化されました。このビニールが広く普及したため、ビニールは現在でもプラスチックを表す言葉として使われていますが、すべてのプラスチックがビニールではありません。今日では、買い物袋にポリエチレン、飲料容器にペット、カップ麺容器にポリスチレン、焦げつかないフライパンにはフッ素樹脂(fluoroplastic)などと用途に合わせていろいろな種類のプラスチックが存在しています。
さて、このように便利なプラスチックなのですが、その利点があだとなるような問題が起こることとなりました。ごみ問題です。さらに多様なプラスチックの存在がこの問題を複雑にします。
一般にプラスチックはよく燃えますので、焼却処理をすればプラスチックごみを処分できます。しかし、高温で燃焼するために焼却炉の寿命を縮めてしまうという心配があります。また、塩化ビニルなどの塩素を含むものは、燃焼時にダイオキシン類を発生させてしまうため、焼却処理は得策ではありません。その結果としてプラスチックは、「燃えないゴミ」として分別し、埋め立て処理をすることになるのですが、狭い日本の土地では埋め立てもいずれは行き詰ります。
「こんなやっかいなものなら使わなければいい」という考えも出てきそうですが、プラスチックの恩恵を考えると、単純に決着をつけるのは現実的ではありません。私たちがこの問題を解決するためには、再資源化・再利用・削減の3つを実践していくような生活に改めていくしかなさそうです。
轄kエ翻訳事務所 論文翻訳担当:平井 |