こんにちは。轄kエ翻訳事務所で経済分野の翻訳を担当している佐々木です。
今回のテーマは近年のタバコ情勢についてです。
先日、とある居酒屋に入ったところ、喫煙席か禁煙席のどちらを希望か聞かれました。お酒を出す飲食店でも分煙化(separation of smokers and non-smokers)が進んでいることを知らなかった私は、日本もここまで来たかと妙に感心してしまいました。私はタバコを吸いませんが、喫煙派の方にとってはますます肩身の狭い世の中になっているのではないでしょうか。
日本の喫煙率(smoking rate)を調べたところ、2012年は男性で33%、女性で10%。男女合わせると21%で、過去最低を更新しています。特に男性は1990年代初めには60%でしたが、ここ20年間で半分近くに減少しています。世界では早くからタバコの健康被害について警鐘が鳴らされてきましたが、日本でも2005年からタバコ製品の主要な2面にそれぞれ30%以上の面積で警告文を表示することが義務づけられました。また、2010年10月にはタバコ税(tobacco tax)が増税となり、1箱あたり100円程度値上がりしました。特に問題となったのは受動喫煙(passive smoking)で、タバコを吸わない人でもタバコの先端から出る煙(副流煙)を吸ってしまうと健康に影響が出るとされています。受動喫煙を防止するため、健康増進法や労働安全衛生法、建築物衛生管理法などで規制するだけでなく、自治体によっては路上喫煙を禁止しているケースも増えてきました。
タバコを取り巻く環境が厳しくなる中、禁煙に失敗した方も少なくないと思います。2006年からは一定の条件を満たせば、禁煙治療に健康保険が適用されるようになりました。条件は、スクリーニングテストでニコチン依存症と診断された、ブリンクマン指数(Brinkman index)(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上など4項目ありますが、禁煙を考えている方は一度受診してみるのもいいかもしれません。
轄kエ翻訳事務所 経済翻訳担当:佐々木 |